気になる言葉「助からないと思っても助かっている」
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どんな人でも、人生において大ピンチにおちいることがあるだろう。吾輩もそんな局面で、ふとこのひとことを思いだした。
受けなしで詰まされたと思った局面でも、一息入れて落ち着いて盤面を見渡す。すると、不思議なことに受け筋が見つかる。…そして大山は、いかなる局面でもあきらめて投げてはいけないと強調する。(『繊維ニュース』編集部ブログより)
客観的にみればとんでもない大ピンチだと思うのだが、不思議とおちついた心境だ。なにかうまい受けがあるような気がしている。苦しいながらも、あきらめずに粘り強く指しつづけるしかない。
※にた言葉に、竜王戦3連敗からの4連勝をうみだした「あきらめたらそこで試合終了だよ」。岡山弁ならば「プッツンしたらおえん」ともいえます。
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コメント
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大山名人の将棋金言集(大山康晴著、池田書店発行)より
「苦しいときに自滅するな」
苦しい形勢に追いこまれると”エイッ、めんどくさい、負けてしまえ”と
いきたくなるのが人情でもあり、弱いうちの大きな欠点の一つでもある。
そんなときは、自分が苦しいときは相手も苦しいんだ、という言葉を
思いおこしていただきたい。
おたがいに苦しいときは、がまんした方が勝ち、というのが勝負の
ならわしともいえるからだ。しんぼうには勇気がいる。
勇気のない人はしんぼうくらべに負ける。
“忍”の一字こそ、勝負のポイントであることを考えて、たえしのぶ修練
をしてほしい。
勝利という喜びが、その代償として、必ず得られるものだからである。
投稿: harunire | 2012年10月31日 (水) 06時32分
大山名人の将棋金言集より
「勝負は忍の一字」
私はファンから色紙を頼まれると、よくこの”忍”の一字を書く。それほど
好きな言葉だし、私の座右銘でもある。
あらゆる勝負において、忍耐ほど大切なものはない。これは多年にわた
る勝負生活の経験から得た勝負観である。
どんな将棋でも、一局中、なん度か苦しい場面、ピンチに襲われるものだ。相手がミスをして楽勝のケースならいざ知らず、強敵が最善をつくして
くれば、序盤のコマ組みから終盤の寄せまで、少しも敗局の危機がなく
いつも自分の方が優勢だなということはありえない。
いや、相手が強敵である場合は、いつも苦戦であり、難局であるというのが戦いの実相なのである。
よく”勝ち将棋を負けた”というが、これはアマチュアの人の専売特許ではない。われわれプロ棋士の間でも、しばしば見受けるところで、それほど
勝負に勝つということはむずかしいものなのだ。
だから、たとえ苦しい場面に陥っても、じっとしんぼうして苦戦に耐えていれば、必ず勝機に恵まれる。これが私の信念である。
投稿: harunire | 2012年10月31日 (水) 06時55分
大山名人の将棋金言集より
「負け目でも最善をつくせ」
あきらめが早い。これが弱いうちの大きな欠点の一つである。
少しでも形勢が不利になると、気力を失って指し手が乱れてくる。
ましてや、必敗の形ともなれば、早く負けようとするかのように指し手は
乱れはてて、目もあてられなくなってしまう。
たとえ負けるにしても、負け方が大切で最善をつくして負けるなら、
そのことは必ず将来にプラスとなって現われてくるものだ。
また”勝負はゲタハクまでわからん”などの俗言もある。ベストをつくして
いれば、思わぬ勝利がころがりこむことだってある。
投稿: harunire | 2012年10月31日 (水) 07時09分
大山名人の将棋金言集より
「わるい将棋にもチャンスあり」
昔から”負け将棋も一手違いに指せ”という有名な言葉がある。
わるい将棋でも、じっとしんぼうして一手違いに局面に持ちこたえて
いれば、必ずチャンスは回ってくるものだ。
こちらが苦しいときは、相手も苦しい。これが勝負の実相である。
形勢が不利だからといって、勝負を投げてしまったり、無理な決戦を
いどんで自滅するのは一番いけない。
あきらめずに最善をつくすこと。そうすれば、必ずチャンスがあることを
信じて、ぜひ実行していただきたい。
投稿: harunire | 2012年10月31日 (水) 07時22分
いつもありがとうございます。
まさに“金言”の数々という感じで、身にしみます。
さすがは大名人ですね。
投稿: 猫 | 2012年10月31日 (水) 12時10分
ふと思いだしましたが、
「羽生マジックとは、ただの最善手」という言葉もありましたね。
投稿: 猫 | 2012年10月31日 (水) 12時19分