女子将棋 普及プロジェクト3
将棋ガールズを応援する「女子将棋 普及プロジェクト」の第3回は、2010年度全国高等学校将棋選手権において、女子団体で初優勝をはたした、長野県の岩村田高校将棋部だ。顧問の土屋先生みずからが『週刊将棋』に書かれた記事をご紹介したい。
「勝ちたい」心を育てる
「私が女子の指導を通じて苦労したことは、技術や戦術の指導ではありません。なんと言っても部員の確保でした。……休み時間に1年生の教室へ行き『君、将棋やらないか』と唐突に声をかけます。ほとんどの生徒はいやな顔をして逃げてゆくのが現状です。……当然駒に触ったことなどありません。」「大会でボコボコにされると、ほとんどの生徒は辞めてしまいます。……内容はともかく、とにかく1勝させなければならないのです。……わずか2年で結果を出さなければなりません。」「目先の勝負に一喜一憂せず指された好手を褒めるようにしました。次第に、生徒は自分から勝ちたいと願うようになります。その思いが、やがては勝利への執着心となり集中力や粘り強さを生み出します。」
(『週刊将棋』2010年11月3日号「スクール発 部活ストーリー」より)
おなじ強豪校といっても、幕張総合高校は生徒数1900人以上の大規模校だし、南山中学・高校女子部は中高一貫で5年以上の長期にわたって練習ができる。一方、岩村田高校の女子は1学年わずか80名ほどしかいない。ようやく部室に連れてくることに成功しても、指導中にも彼女たちの携帯は鳴り、メールの返信がおわるまで待たなくてはならないという。強豪どころか経験者すらほとんど入ってこない状況で、初心者がわずか1~2年の練習で、なぜ他の強豪校と互角以上に戦うことができるのか? 次回には、その秘密にせまってみたい。(次回につづく)
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