プロに聞く将棋上達法1(つづき)
両者の語る上達法は、いったいどちらが本当なのか? じっさいに高段者をめざすためには、木村名人のいう「一局を丹念に指し、その一局をよく反省し、工夫を重ねること」というのが正解だ。しかし、一局を反省するなどということが、ふつうの人にはなかなかできないのだ。
『一流棋士六人が語る とっておきの上達法』(奥山紅樹著)より
花村元司の巻(つづき)
「できないことを説くより、できることをいってあげなくちゃいけない。」「よく手をヨムというが、あれは『直観で発見した一手が、はたして独善におち入ったものでないのか、どうかをたしかめる』ことにすぎない。」「上達しようと思えば、何よりもまず、直観力を養成することにつきる」「直観力とは九九81がパッと口から出るようなもの~と説く花村プロの上達法は、つまるところ『盤上・直観力養成法』とでもいうものであった。」「たとえば、読者がいま、相矢倉戦をたたかったとする。」「なにやら仕掛け型になったな、と思えば、好きな手、指してみたい一手から順次指してみる。そうして何十局、何百局と“早指し体験”をくり返しているうちに、しぜんと局面での直観力がやしなわれる、というのだ。」
どうも将棋の強さには3つの要素があるようだ。それは「手筋や定跡を知っていること(知識)」「正確に広く手を読む力(読み)」「ひと目で最善手を見つける力(直感力)」だ。花村九段は、その早指しで1日最高50局!も指して、直感力を高めたのだ。
プロがよく行う「10秒将棋」のトレーニングも、おそらくおなじ意味なのだろう。“岡山の星”菅井四段も、小学4年生からプロ棋士になるまでは、ネット将棋を中心に年間1万局以上指していたそうだ。雑にならないように気をつけながら、対局数をふやそう!(次回は関根茂の巻)
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